相手への「態度」と「その後」の接し方
「モラハラ」って、心にジワジワと嫌な気持ちがたまっていく、とってもつらいものだよね。学校の友達や先輩、もしかしたら先生や家族から、嫌な言葉や態度で心を傷つけられている人もいるかもしれません。
でも、安心してね。あなたがモラハラをされていると感じたら、決して一人で悩む必要はありません。 そして、相手にどう接すればいいのか、そのヒントを一緒に見ていきましょう。
大事なこと:あなたは悪くない!
まず、一番大切なこと。モラハラをされているのは、あなたが弱いからでも、あなたが悪いからでもありません。 相手が間違った方法であなたを傷つけようとしているだけです。このことを、いつも心に留めておいてね。
ステップ1:モラハラされた時の「その場での態度」
モラハラをする相手は、あなたが感情的に反応するのを見て、さらに攻撃をエスカレートさせる場合があります。だから、冷静に、そして強い気持ちでいることがとても大事なんだ。
相手を「喜ばせない」態度をとろう
- 感情を表に出さない(ポーカーフェイス)
- 相手はあなたの「嫌だ」「悲しい」「怒っている」という気持ちを見たいのかもしれません。だから、表情を変えずに、無表情でいるのが一番です。
- 心の中では「また始まったな」「何言ってるんだろう、この人」と、相手の言葉を自分とは関係ないことのように受け流す練習をしてみよう。
- 短い言葉で返す、または無視する
- 相手の言葉にいちいち言い返したり、言い訳したりするのはやめよう。相手のペースに乗せられてしまうよ。
- 「ふーん」「そうなんだ」「はい」など、感情のこもらない短い言葉で終わらせるのがポイント。
- どうしても嫌な場合は、何も言わずにその場を離れる、相手に背を向けるなど、その場から少し離れるのも効果的だよ。
- 相手の目を見すぎない
- ずっと目を合わせると、相手は「自分の言葉が効いてる」と感じるかもしれません。チラッと見るくらいにして、すぐに視線を外したり、少し遠くを見たりするのもいいよ。
「私」を主語にして伝える(もし、できそうなら)
相手があなたの気持ちをまったくわかっていない「無自覚」なタイプで、しかも、あなたが冷静に話せる状況なら、一度だけ「私メッセージ」で伝えてみるのもアリだよ。ただし、相手が怒り出すリスクもあるから、無理はしないでね。
- 例:「〇〇って言われると、私はちょっと悲しい気持ちになるんだ。」
- 例:「△△な態度をとられると、私は困ってしまうな。」
ポイント: 相手を責める「あなたは〇〇だ」じゃなくて、「私はどう感じるか」を伝えるんだ。話は短く、すぐに切り上げようね。
ステップ2:モラハラされた「その後」どう接する?
モラハラは一度きりじゃなくて、何度も繰り返されることが多いよね。だから、その場しのぎじゃなくて、今後どう接していくかを考えることが大切なんだ。
1.一人で抱え込まない!「信頼できる大人」に相談しよう
これが、モラハラを解決するための一番大切なステップだよ。
- 学校の先生: 担任の先生、スクールカウンセラー、保健室の先生など、学校にいる信頼できる大人に話してみよう。
- 「〇〇さんの△△という言動で、学校に行くのがつらいです」と、具体的に伝えてみてね。
- 相手が「悪気がない」ように見える場合でも、「本人は気づいていないようですが、私は傷ついています」と伝えると、先生も動きやすいよ。
- お父さん、お母さん、保護者:
- 今、何が起こっているのか、全部話してみよう。家族から学校に連絡してもらうことで、学校ももっと真剣に対応してくれるようになるよ。
- 学校以外の相談窓口:
- もし学校や家族に言いにくかったら、全国には「24時間子供SOSダイヤル」や「子どもの人権110番」みたいに、悩みを話せる電話やチャットの窓口がたくさんあるんだ。一人で悩まずに連絡してみてね。
2.具体的な証拠を集めよう
モラハラを解決するためには、具体的な証拠が力になるよ。
- メモや日記:
- 「いつ、どこで、誰に、どんな言葉を言われたか、どんな態度をとられたか」を詳しくメモしよう。日付や時間も忘れずにね。
- その時、あなたがどう感じたか、体調に変化があったかなども書いておくといいよ。
- LINEやSNSのメッセージ:
- もしモラハラがメッセージで行われているなら、スクリーンショットを撮って保存しておこう。
3.相手との距離を置く・関係を見直す
あなたの心を守るために、相手との距離を考えることが重要だよ。
- 物理的に距離を置く:
- 休み時間は別の場所で過ごす、席替えをお願いする、など、相手と会う機会を減らそう。
- 精神的に距離を置く:
- 相手が何か言ってきたら、「また言ってるな」と心の中でクールに受け流して、気にしないようにしてみよう。
- 関係を深めない:
- 必要最低限の会話にして、プライベートな話はしないようにしよう。
- もし可能なら、グループから抜ける、連絡先を交換しないなど、関係を制限することも考えてみてね。
4.自分の心のケアを優先しよう
モラハラは、知らないうちに心を傷つけることがあるんだ。だから、自分を大切にする時間を持つことがすごく大事だよ。
- 好きなことに没頭する:
- ゲーム、読書、スポーツ、絵を描くことなど、あなたが心から楽しいと感じる時間を作ろう。
- 信頼できる友達と過ごす:
- あなたのことを理解して、支えてくれる友達との時間は、心の回復にとても役立つよ。
- しっかり休んで、ちゃんと食べる:
- 十分寝て、バランスの取れた食事を摂ることも、心と体を元気にするための基本だよ。
- 自分を励ます:
- 「私は悪くない」「私は頑張っている」って、心の中で自分に優しい言葉をかけてあげよう。
モラハラは、目に見えないからこそ、一人で抱え込みやすい問題です。でも、あなたは一人じゃありません。
勇気を出して行動することで、きっと状況は変わるはず!