わかりやすく解説!
学校生活で、友だちやクラスメイトとの間に、なんだか嫌なことや、モヤモヤする気持ちを抱いたことがある人もいるかもしれませんね。そんな時、「これっていじめなのかな?」「もしかしてモラハラ?」って思うこともあるんじゃないかな。
「いじめ」と「モラハラ」は、どちらも人の心を傷つける嫌なことだけど、実はちょっと違うんだ。今回は、この2つの違いをわかりやすく説明していくね!
いじめってどんなこと?
まず、「いじめ」について。みんながよく知っているのは、こんな感じかな?
- からかう、悪口を言う:いつも特定の子をからかったり、ひどいあだ名で呼んだり、陰で悪口を言ったりする。
- 仲間はずれにする:グループに入れない、無視する、LINEのグループから外すなど。
- 暴力をふるう:ぶったり、蹴ったり、持ち物を壊したり隠したりする。
- 嫌なことを無理やりさせる:やりたくないのに、嫌なことを無理やりさせたり、お金を要求したりする。
- SNSで攻撃する:ネットに悪口を書いたり、嫌な写真を載せたりする。
いじめは、特定の子に対して、肉体的(体)または精神的(心)な攻撃を繰り返し行うこと、そして、その子が嫌がっているのに、やめないことを指すよ。やっている側は、相手が嫌がっていることがわかっていることが多いんだ。
モラハラってどんなこと?
次に、「モラハラ」について。これは「モラルハラスメント」の短い言葉なんだ。
モラハラも、心を傷つける嫌なことなんだけど、いじめと違うのは、こんな特徴があるよ。
- 「言葉」や「態度」が多い:直接的な暴力よりも、言葉や表情、無視などで、相手の心をジワジワと傷つけることが多いんだ。
- 「無自覚」な場合もある:いじめは「相手を困らせよう」という気持ちでやることが多いけど、モラハラは、やっている本人が「いじめているつもりはない」「悪気はない」と思っていることがあるんだ。
- 「対等な関係」でも起こる:いじめは、力の強い子が弱い子にするイメージがあるけど、モラハラは、友達同士、兄弟姉妹、親子、夫婦など、立場が同じくらいの人たちの間でも起こりうるんだよ。
モラハラの例を見てみよう
こんなことがあったら、モラハラかもしれないよ。
- いつも「あなたってダメだね」と、人の性格や考え方を否定する:
- 例:「お前って本当に頭悪いな、何度言ってもわからないじゃん。」
- 例:「その服ダサいよ。センスないんだから、私が選んであげる。」
- 話しかけても無視したり、冷たい態度をとったりする:
- 例:質問しても、わざと聞こえないふりをして答えない。
- 例:自分がいるのに、他の人とだけ楽しそうに話して、自分には一切声をかけない。
- 自分のミスなのに、全部相手のせいにする:
- 例:「私が間違ったのは、お前がちゃんと教えなかったせいだ!」
- 人前でバカにしたり、笑いものにしたりする:
- 例:みんながいる前で、特定の人の恥ずかしい失敗を大げさに話して笑う。
- 「〇〇のため」と言いながら、相手の自由を奪う:
- 例:「あなたのためを思って言ってるんだから、私以外の友達と遊ぶのはやめなさい。」
いじめとモラハラの境界線はどこ?
特徴 | いじめ | モラハラ |
---|---|---|
主な攻撃方法 | 殴る、蹴る、物隠し、悪口、仲間外れ、SNS攻撃など、様々 | 言葉、態度、表情、無視など、精神的な攻撃が中心 |
やった側の認識 | 相手が嫌がっていることを知っていることが多い | 「悪気はない」「冗談のつもり」と無自覚な場合も多い |
力関係 | 力の差がある場合が多い(多数対一人、強い子が弱い子へ) | 対等な関係でも起こる(友達同士、兄弟、親子、夫婦など) |
目的 | 相手を困らせる、支配することが直接的な目的 | 相手の自尊心を破壊する、精神的に追い詰めることが結果的に起こる |
境界線が難しい時もあるよ!
「いじめ」と「モラハラ」は、完全に分けられない場合もあるんだ。
例えば、先生が生徒を精神的に追い詰める行為は、立場を利用したパワハラであり、同時に精神的な攻撃という意味でモラハラでもある、と言えるよね。
大事なのは、「これは〇〇ハラスメントだ!」と完璧に区別することよりも、「これは、相手が嫌がっていて、心を傷つける行為だ」と気づくことなんだ。
もし、嫌なことに気づいたら
どんな形であれ、人を傷つける行為は良くないことだよね。
もし、あなたが「いじめ」や「モラハラ」を受けていると感じたら、あるいは、周りでそんな場面を見かけたら、一人で抱え込まないで、必ず誰かに相談してね。
- 信頼できる大人(先生、お父さん、お母さん、スクールカウンセラー)
- 友達
- 学校以外の相談窓口(24時間子供SOSダイヤルなど)
あなたの勇気が、状況を変える最初の一歩になるはずだよ。